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夜の川辺川辺でポサッとしていた もう日は暮れて あたりは真っ暗だった 土手の下、草むらの向こうに斜面があり 川面につづいている 川は流れている 水面がうごいている 鳥が飛んでゆく 水鳥が横切る 時折はねる魚 鳴きながら飛び去るサギ ぼくはぼーっと立っている あたらしくできた高速道路が あたりまえのような顔でそこにあり あたりまえのような顔をした車たちが走り去る 山は くろぐろとして 静もりながら 生きている 山は くろぐろと静もりながら 息をして風を吐き あたりをつかさどっている 高速道路ではなく 山が あたりのすべてをつかさどっている 山は しずかにしずかに 確固としている ぼくはぼーっと立っている 川は流れ 山は静もる ぼくは空気の中に立っている 中学生や高校生だったときと同じように ぼくはぼんやり川のほとりに立ち 流れつづける水を見ている
by kazeture
| 2007-11-27 21:03
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