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風に連れられ旅をする… 旅人 清火(さやか)の写真+言葉
by kazeture
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なんにもしない日

4日がオゴオゴ、5日がニュピでした。

バリ島・ウブドで迎えました。



オゴオゴは悪霊。

その日は悪霊に大量にお供えをして

山車に乗せたオゴオゴの巨大人形を引き回し、

ガムランを鳴らし、すごい騒ぎ。

すごいエネルギー。

そのあと、オゴオゴ人形は焼く。



そのつぎの日、新月の新年のニュピの日、

バリ島はしずまりかえる。

「何もいませんよ」

ということを悪霊に伝え、人間に悪さをせずに、

帰って行ってもらうため。らしい。

その日一日、バリ全島で全員が家にこもり、

一歩も外に出ず、なにもしない。

すべての活動を停止する。

外国人旅行者も同じで、出歩くと逮捕される。

国際空港も閉鎖。

夜は電気なし。まっくら。




と、いうやつなんですが…

実際に体験してみると、

やはり

だれもなにもしてなくて

しーーーん としてて

夜は まっっっっっっくら でした。




これがバリ最大の祭り なのだから

なんか すごいと思う。

なにもしないこと

縮小すること 消すことに

こんなにもエネルギーを注ぐなんて。

エネルギーを注ぐという言い方はちょっと変かもしれないですが

それが 最大の祭り で

一糸乱れず全員でやるって…

いまどき。

この、拡大ばかりに目が向く世界で。

バリはすごいなーと思った。

(インドネシアの中でバリ島だけがやっている)




ぼくは部屋で

日記も書かず 写真も撮らず

(執筆はちょっとして)

バナナを食べて過ごしました。

(朝と昼食は宿が出してくれた)




「悪霊」って人の心の中の

物欲とか かもしれないな。



なんにも活動せずに

買い物もなにもせずに過ごすと

ふだんいかに消費活動、食欲を満たす活動などを

していたかに気づく。

なくてもいいものはなくてもいい。

暗闇の中で

いろんなことを思っていました。





なにもかもをいっせいにみんなでやめる

って、なんか すごい。
by kazeture | 2011-03-07 12:38 | バリ2011 | Comments(0)
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