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風に連れられ旅をする… 旅人 清火(さやか)の写真+言葉
by kazeture
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オクタマを出る

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三泊もしたオクタマの氷川キャンプ場を今朝ついに出た。お世話になりました。ここは水がきれいでとても良い所だった。オクタマ駅前にある。ただ、土日になると人間が大挙して押しかけ、キャンプやバーベキューに興じる。

昨日などは「ウェディング・バーベキュー・パーティー」なるものが催されていて、二百人くらいの人間がつめかけ、ワイワイしていた。音響機材も入り、バンド演奏まであった。

氷川キャンプ場のすぐ近くに「もえぎの湯」という温泉もあり、とても便利。

で、今日、すこし下流の川井という所のキャンプ場も見てみた。日曜なのでここでも人間が集まり、肉を焼いたり水に入ったり、なにかの相談をしたりしていた。

あ、そういえば今朝、氷川キャンプ場でこんな光景を見た。
大多数が黒っぽい服を着た老若男女の集団がキャンプファイアーを囲んで輪になり、立っている。みんな、小さい歌集のようなものを持って、ムッツリしている。黒いし暗いしムッツリ…。そこへ!突然!原始人みたいな衣装を着た男女が数人、太鼓を叩いて「ホホッ!ウホッ!」と叫びながら踊り込んできた!びっくりするぼく。ムッツリ団はムッツリ。そして手拍子がはじまる!原始人たちが「おどるポンポコリン」をわめきはじめた!ポコ、ポコ。と不景気な太鼓が鳴る!モソ、ボソと唱和するムッツリ団!不景気な太鼓のもと、原始人ですらもきちんと歌えていない!「おどるポンポコリン」はこんな状況で歌うのに合っているのか?ムッツリ団はモソ、ボソ。まわり中のキャンパーが見て見ないふりをしている。いったいなんなんだこれは?太鼓と歌のリズムが合ってない。「ホホッ!ウホッ!」とだけ言う原始人がなんか浮いてる…。朝の光のなか…照らし出されている…。ぼくはもしこういう状況に巻き込まれたら相当いやだ。やはりムッツリしてしまうだろう。ムッツリ団はどう思っていたのか…いまいちよくわからない人々であった。「ムッツリ症を治す会」かなんかだったのかもしれない。

オクタマを出て川井を経て青梅(おうめ)へ列車で向かう。青梅に着く寸前の列車内でこういう事が。
ぼくの右の右に座った男性が、自分の真向かいに座っていた男性に向かって「あんた、出川哲朗?」と突然質問したのだ。質問された人は出川哲朗ではなかった。似てもいない。カバには似てたかも。で、そう言われたカバ似の人が「あ?なんだと?」と怒りだした。そりゃ、そうだ。いきなり電車で向かいに座った知らない人に、出川哲朗似でもないのに「あんた、出川哲朗?」とたずねられたらカチンとくるだろう。で、立ち上がり、「いまなんつった?!もういっぺん言ってみやがれ!」と猛り立った。もういっぺん言わないほうがいいと思うな…と思っていたら、その人は「すいません、すいません」と平身低頭していた。なんでたずねたんやろ…?カバ似人はカリカリしながらもまた座り、なんとか落ち着こうとしていた。列車が青梅に着く…この列車は青梅までだ…みんな降り支度をしている…その時だ、さっきの質問人の口からカバの人に向かって「あなたの生年月日は?」というセリフが飛んだ。まるで、「あんたが出川だってことはわかってるんだぜ…違うというなら生年月日を示してみろよ」とでもいうような不敵な感じで。そんで再度カバニー(と呼ぶことに。)が火を噴くように怒った。「この野郎!表へ出ろ!」ちょうどみんなが表へ出ようとしていたのでグッドタイミング。ホームを出てカバニーが鼻孔から火炎を放射しながら質問者におそいかかる…けど、質問者は小さく小さくなって「すいません、すいません」とペコペコしている。その図だけを見ればカバニーが一方的に荒れてるように見える…が、コトの原因はむしろ質問者にあるような気がする。質問者はペコペコしながら向かいの立川行きに乗り込み、カバニーは「おぼえてろよ!」と捨て台詞を吐きながら怒り肩のまま青梅駅の改札方面へ消えて行った。解消しきれないモヤモヤをかかえて。カバニー、君の気持ちはよくわかるよ…。質問者の気持ちはよくわからない。

奥多摩から出てきてすぐにこういうことがあったので「東京っていったい…?」と思った。

さてぼくは青梅駅にははじめて降り立ったが、赤塚不二夫的物件が多い。赤塚不二夫会館もある。なんで…?と思ったが、特に関係はないらしい。赤塚不二夫も去年あっち側に行ってしまった。ぼくは赤塚不二夫が好きだ。マンガ界にギャグマンガというジャンルを創った革命児。ぼくは赤塚不二夫賞という集英社のマンガ賞に応募して佳作に入ったことがある。そのとき赤塚不二夫はぼくのマンガを読んだはず。赤塚不二夫会館に行っても赤塚不二夫には会えないんだから…赤塚不二夫会館に行かずに、ぼくは青梅をあとにした。

さて、これからどっちにいこうかな?
by kazeture | 2009-09-13 20:16 | Comments(0)
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