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奥穂高岳登頂記 3日め 下山
9月21日
3190mの頂きに立ったので、あとは下山するだけだ。 でも下りというのは登りよりも危ない場合も多いし、 慎重に行かなければならない。 まず、頂上からホタカ小屋までそろそろと下りる。 垂直ハシゴの所、こわ過ぎかと思ったが、大丈夫だった。 小屋に着き、ホッとひと息。 ホットレモンを注文して飲む。 しみじみと美味い。 登頂の喜びにひたる。 小屋のお土産を眺める。 奥穂高の登山バッチは打ち切れてたので、タオルを一枚買った。 そしてテント場に行き、テントを撤収した。 ほかのテント民たち(10張りくらいあった)はすでにすべていなくなっていた。 荷物を詰め、すべてを担ぐと、下山を開始した。 依然としてガスは濃い。 ガスの中、ぼんやりと浮かび上がる登山者たち。 こういう姿は、なんだか「勇者」のようだ。 岩にペンキで矢印とか○とかの目印が付いている。 それを見ながら注意深く進む。 涸沢のテント場が見えた。 あ。 青空。 涸沢まで下りたら晴れた。 涸沢テント村。 涸沢ヒュッテで面白い柄の手拭いを買った。 こんなにも晴れた…。 キノコの王国。 木漏れ日。 明神館。 明神岳の雄姿。 そして、上高地に帰り着いた。 すべての行程を歩き通すことができた。 河童橋からは、行きは見えなかった穂高連峰が夕日に照らされて はっきりと見えた。 上高地からバスに乗って新島々まで行き、 列車に乗り換えて松本まで行った。 松本駅前で夕食を取り、安いホテルに入って風呂に入り、休息し、眠った。 こうして、僕の奥穂高行きは終わった。 今回の登山は生涯のあらゆる経験の中でもトップレベルのしんどさだった。 でも、いやな感じなどはない。 今ではキラリと光る宝石のような思い出だ。 そして喉元過ぎれば熱さを忘れ、 やっぱりまた「つぎはどの山に行こうかな?」と考えている。 ありがとう、奥穂高。
by kazeture
| 2012-09-30 09:55
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